介護旅行からユニバーサルツーリズムへ

増える介護旅行者

 

介護旅行は、医師同行旅行、看護師同行旅行、ヘルパー同行旅行など、病気やケガ、加齢による体力や運動機能が低下し、「介護が必要になっても旅や外出を楽しみたい」「諦めていた旅行に挑戦したい」などの希望に応えています。

 

道頓堀ホテルで行われた

    人工透析治療者への対応

 

東南アジアからの旅行者を中心に海外旅行者に大人気の「道頓堀ホテル(大阪市)」での介護旅行のことが紹介されていました。

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週に3回、人工透析を受けている台湾の年輩者から次のような問い合わせがありました。

「死ぬ前に一度でいいから日本に行ってみたい。台湾の旅行会社に問い合わせたところ、うちでは役に立てないが、大阪の道頓堀ホテルなら対応してくれるかもしれないと言われました。検討をしてもらえないでしょうか。」

 

道頓堀ホテルのスタッフが取った行動は次のようなものでした。

本人に詳しい病状を確認し、病院に問い合わせ、通訳を付けてくれることを条件に引き受けました。受け入れ日には、特別な勤務シフトを組み、人工透析の送迎も行い、無事、お客様との約束を果たしました。

 

瀬戸川礼子著 『「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと』より

2020年のインバウンドに向けての準備

国は、誰もが安心して旅行を楽しむことができる環境を整備するため、地方自治体、NPOなどの幅広い関係者の協力の下、地域の受入体制強化を進めるほか、旅行商品の造成・普及のための取組を実施し、ユニバーサルツーリズムの普及・促進を図っています。

ユニバーサルツーリズムとは、すべての人が楽しめるよう創られた旅行であり、高齢や障がいなどの有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を指し、旅行者やその家族、介護者などの利用者側だけでなく、ホテルなどの施設を提供する側の対応の向上も目指しています。

特に2020年のインバウンドに向けての対応が急務といえ、マニュアルなどの整備を進めています。

 

 ユニバーサルツーリズムについて

    観光庁 http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/manyuaru.html

 宿泊施設におけるバリアフリー情報発信のためのマニュアル

    観光庁 http://www.mlit.go.jp/common/001250789.pdf

 ユニバーサルツーリズムの促進に関する検討業務  

     観光庁 観光産業課 http://www.mlit.go.jp/common/001237644.pdf